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住宅ローン・持ち家2026.06.15 公開

「残クレマイホーム」の落とし穴|月々が安い裏に隠れた残価設定型住宅ローンのリスク

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車の「残クレ(残価設定ローン)」のマイホーム版として、残価設定型の住宅ローン(残クレマイホーム)が登場しています。 「月々の支払いがぐっと安くなる」と紹介されますが、車の残クレと同じく、 安さの裏に見落としやすい注意点があります。仕組みとリスクを中立的に整理します。

残クレマイホームとは?「月々が安くなる」仕組み

残クレマイホームは、数年後の家の価値(残価)をあらかじめ設定し、 その残価を差し引いた金額だけを毎月返済していく住宅ローンです。 全額を返すわけではないので、月々の支払いは通常のローンより安くなります。

ただし、契約の満了時には設定した残価が残ります。 そのときに、(1)残価を一括または再ローンで支払って住み続ける、 (2)家を手放す(売却・返却する)、(3)住み替える、のいずれかを選ぶことになります。 「月々が安い」のは、残価分の支払いを将来に先送りしているからだ、という点がポイントです。

リスク①|最後に「大きな支払い」が残る

月々の負担が軽い代わりに、契約満了時には設定された残価(数百万円〜千万円単位)を清算する必要があります。 住み続けたい場合、この残価を一括で払えなければ改めてローンを組み直すことになり、 そのときの年齢・収入・健康状態によっては審査に通らないこともあります。 金利が上がっていれば、組み直し後の返済額が当初より重くなる可能性もあります。

リスク②|「残価」は保証されるとは限らない

最後に家を手放す前提でも、安心はできません。 契約満了時の実際の売却額が、設定した残価を下回った場合、その差額を自分で負担しなければならない契約もあります。 将来の不動産価格は誰にも読めないため、「手放せばチャラになる」とは限らない点に注意が必要です。

「自分の資産になりにくい」という側面

手放すことを前提に使うと、長く払い続けても最終的に家が自分のものにならず、賃貸に近い形になることがあります。 また契約によっては、リフォームや増改築が制限される(将来の残価を守るため)など、 自由に住めない条件が付くこともあります。

リスク③|総支払額はむしろ割高になりやすい

残価分を最後まで残しておくということは、その金額に対しても利息がかかり続けるということです。 毎月の返済はラクでも、トータルで支払う利息は増えやすく、 最終的な総額では通常のローンより割高になるケースがあります。 「月々いくら安いか」ではなく、「最後まででいくら払うのか」で比べることが大切です。

まとめ|「月々の安さ」と「先送り」はセット

  • 残クレマイホームは、残価分を将来に先送りして月々を安くする仕組み
  • 契約満了時に大きな残価の清算が必要で、再ローン審査に通らないことも
  • 売却額が残価を下回ると差額を自己負担する契約もある
  • リフォーム制限など、自由に住めない条件が付くことがある
  • まだ新しい商品なので、契約書の「満了時の選択肢」と「残価保証の有無」を必ず確認する

契約前にできること

住宅ローンは人生で最大級の契約です。「月々が安い」という説明だけで決めず、 契約満了時に何を選べるのか、残価が保証されるのか、総額でいくら払うのかを必ず確認しましょう。 判断に迷うときは、特定の商品を売らない立場の専門家(独立系のファイナンシャルプランナーなど)に相談するのも一つの方法です。

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この記事を書いた人

みのり

元銀行員・FP3級。住宅ローンや高齢者向け金融商品の相談窓口での経験をもとに、 家賃・住宅・相続・保険など「お金のトラブル」をわかりやすく解説しています。

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