「国勢調査を行っています」「総務省統計局の者です」—— 国の統計調査であるかのように装って個人情報を聞き出す「かたり調査」という手口があります。 統計調査を隠れみのにする分、警戒心が働きにくいのが特徴です。 本物の統計調査との見分け方と、不審に思ったときの相談先を整理しました。
「かたり調査」とは
「かたり調査」とは、国勢調査など行政機関が行う統計調査であるかのような、紛らわしい表示や説明をして、 世帯などから個人情報等をだまし取る行為のことです。 統計調査の実施を妨げるだけでなく、詐欺やその他の犯罪につながりかねないため、注意が必要です。
統計調査で、電話やメールによる情報の聞き取りは基本的にない
国や地方公共団体の職員、統計調査員等が、電話や電子メールで統計調査の依頼をしたり、個人・世帯の情報を尋ねたりすることは基本的にありません。 電話がかかってくる場合があるのは、調査票提出後の記入内容の確認や、期限までに未提出の場合の提出依頼に限られ、その場合も個人・世帯の情報を電話で聞き取ることはありません。
実際に確認されている手口
①特定の調査名をかたる例
「国勢調査を行っている」との電話があり、取引先の銀行や1,000万円以上の預金があるかどうかを聞かれたケースが報告されています。 国勢調査には、そもそも預金や収入に関する調査項目はありません。
②統計調査の関係者を装う例
「総務省統計局の〇〇」と名乗る人物から、 「消費統計に関する調査」と称してひとり暮らしかどうか・年齢・介護保険の状況などを聞かれ、 答えたところで一方的に電話を切られたケースがあります。
③調査員になりすまし、書類を持ち去る例
統計調査員になりすました人物が世帯を訪問し、家計簿など調査関係書類の提出を要求。 「代理で回収している」と言われて提出してしまい、後日正規の調査員の訪問で 「かたり調査」だったと発覚したケースも報告されています。
本物の統計調査員かどうかの見分け方
- 統計調査員は常に調査員証を携帯しています。提示を求めて確認しましょう
- 調査員証を携帯していない場合は、なりすましの可能性を疑う
- 電話で預金額・資産状況・介護保険の詳細など、個人的な事情を根掘り葉掘り聞かれる場合は要注意
- 不審に思ったら、お住まいの都道府県の統計主管課に問い合わせて確認する
※「かたり調査」は統計法(第17条)で禁止されており、違反した場合、 未遂を含めて2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が定められています。
まとめ|「統計調査」という肩書きを信用しすぎない
- 「かたり調査」は統計調査を装って個人情報をだまし取る違法行為
- 統計調査で電話・メールによる情報の聞き取りは基本的にない
- 訪問された場合は調査員証の提示を求める
- 特定の調査名を名乗られても、聞かれている内容がその調査の趣旨に合っているかを確認する
- 不審に思ったら都道府県の統計主管課や消費生活センターに確認する
不審な調査の連絡を受けたら
この手口については、消費者庁の注意喚起ページや、総務省統計局の解説ページで詳しく紹介されています。 不安に思ったら、最寄りの消費生活センター(局番なし「188」)にも相談できます。