「2人に1人ががんになる時代」——そう言われると、がん保険は必須に思えますよね。 でも、お金の面から見ると、結論は「貯蓄と公的保険があれば、多くの人には必須ではない」です。 日本では高額療養費制度でがん治療の自己負担にも上限があり、 十分な貯蓄があればがん保険なしでも対応できることが多いから。 不要と言われる理由と、それでも入る価値がある人の条件を整理します。
がん保険とは
がん保険は、がんと診断されたとき・入院・通院・手術などにお金が出る保険です。 「診断給付金100万円」のようにまとまったお金が出るタイプが人気ですが、 その分保険料も上乗せされています。 まずは「公的保険でどこまでカバーされるか」を知ることが、要・不要を考える出発点です。
不要と言われる理由①|がん治療も高額療養費が使える
がんの治療でも、公的医療保険(3割負担)と高額療養費制度が使えます。 ひと月の自己負担が一定額(一般的な収入で月8〜9万円程度)を超えた分は払い戻されるため、 「治療費で何百万円も自己負担」という事態は基本的に防がれます。 標準的な治療であれば、自己負担はある程度読めるのです。
不要と言われる理由②|貯蓄があれば代わりになる
自己負担に上限がある以上、ある程度の貯蓄があれば治療費はまかなえることが多いです。 がん保険の保険料を何十年も払い続けるより、その分を貯蓄しておけば、 がん以外の病気・収入減・その他の出費にも自由に使えます。 「がんになったときだけ」しか使えない保険より、何にでも使える貯蓄のほうが応用が利くのです。
不要と言われる理由③|使わなければ掛け捨て
がん保険の多くは、がんにならなければ給付はなく、払った保険料は戻りません。 「2人に1人」という数字も、多くは高齢になってからの罹患を含みます。 若いうちから手厚いがん保険に入り続けると、総支払額が大きくなりがちです。
「不安をあおる売り文句」で即決しない
「2人に1人」「もしものとき何百万円」といった言葉は不安をかき立てますが、 実際の自己負担は高額療養費制度で上限が決まっていること、 そして貯蓄でかなりの部分をカバーできることを思い出してください。 がん保険が悪いわけではありませんが、「不安だから手厚く全部」はいちばん避けたいパターン。 入るとしても診断給付金を中心にシンプルに、が基本です。
例外|それでも入る価値があるケース
- 貯蓄が少なく、治療中の生活費や自己負担をまかなう余裕がない人
- 自営業・フリーランスで、治療中に収入が止まる影響が大きい人(傷病手当金がない)
- 公的保険の対象外になりうる先進医療・自由診療まで広く備えたい人
- 家族にがんが多いなど、リスクを特に重く考える人
まとめ|まず公的保険と貯蓄を土台に
- がん治療も高額療養費制度で自己負担の上限がある
- 貯蓄があれば多くの場合まかなえる(がん以外にも使える)
- 使わなければ掛け捨て。手厚いほど総額は大きい
- 例外は貯蓄が少ない人・自営業の人・先進医療まで備えたい人
- 入るならシンプルに・最小限で
加入・見直しを迷っているときは
売り文句の不安に流されず、高額療養費制度でまかなえる範囲とご自身の貯蓄を確認してから判断しましょう。 勧誘や説明に納得できないときは、消費生活センター(電話「188」)に相談できます。 本記事は一般的な情報提供であり、加入・非加入をすすめるものではありません。最終的にはご家庭の状況に合わせてご判断ください。